女房が、大きな声で呼びます。
「早よう、早よう」
じぶしぶ、玄関先に行くと、鉢植えの福寿草が、つぼみを膨らませていました。
鮮やかな黄色です。この黄色の見事さは、何といえばいいのか、わかりません。
なにごとにも、鈍感な、鈍感な、僕の心も、少し感動、です。
若い頃、丹後の山奥の一軒家の庭先で、福寿草がいっぱいあったなあ。
ところで、この福寿草、どうしたんだっけ?
その一軒家のおばあちゃんにもらってきた根っこが、いまも我が家で育っていて
それを女房が鉢に植えたという。
それを聞いて、福寿草の花の色が一層、輝きを増しました。