僕の町の広報紙の巻末に「ちょっとむかしの話」という連載コーナーがあります。
執筆しておられるのは、F先生です。
F先生は僕の小学校時代の担任で、息子の時代には校長先生をしておられました。
我が家にとっては、親子二代の恩師というわけです。
連載は、昭和61年(1986)4月号からスタートして平成7年(1995)4月号で100話を迎え、一度完結しましたが、「ぜひ続編を」という声が相次いで、1年後から再スタートしました。
その続編も、近く発行される7月号で100話となり、これを機会に完結されるようです。
実に、18年間で合計200話を書かれたことになります。
連載は、F先生が子どもだった昭和初期から戦中ごろのふるさと・香住の人物や風物、生活などが、味わいあふれる文章とほのぼのとしたタッチの絵で描き出されています。
ちょっとだけ挙げても、「大八車」(続編の2話)や「女中奉公」(同81話)など、当時のようすを知るひとたちにとっては懐かしいエピソードばかりです。
連載当初から人気があり、「子や孫に伝えたい」と大きな反響もありました。
連載が終わるのはちょっぴり残念ですが、読み返すたびに、子どもの頃、F先生から何か注意された時のことを思い出します。
「日々に流されているだけではダメだぞ。ちょっとむかしのことを忘れるなよ」と言われている気がします。
(付記)最初の100話は「子どもの声がきこえる ちょっと昔の話100話」として平成7年4月に出版されました。
僕も何冊か買って持っています。
「続・ふるさと ちょっとむかしの話100話」の方も、出版されることでしょう。
また手に入れて、改めてじっくり拝見したいと思っています。
先生、お疲れ様でした。